導入事例

FAQシステムの導入により情報システム部門へのよくある問い合わせを削減

宮崎市 情報政策課 様

総務部 情報政策課 情報システム係 主事 松本 様
(2023年11月現在)
宮崎県の南東部に位置する宮崎市様では、令和5年度より各部署に配置された「デジタル化推進委員」や同年度に新設された「デジタル支援課」が中心となり、内部資料のペーパーレス化やオンライン申請などに取り組まれています。FAQシステム「ふれあいコンシェルジュ」の導入による内部問い合わせの削減もDX施策のひとつです。
今回は、情報政策課の松本様にお話を伺いました。
導入の背景

● 情シス部門に問い合わせが殺到し、担当者は残業を余儀なくされていた

● ナレッジが属人化しており、担当者不在時の対応や異動時の知識の継承に課題があった

導入の決め手

● わかりやすい画面と操作で、誰でも抵抗なく利用できる

● AIがFAQを最適な順に複数提示するしくみ

導入による効果

● 職員から「FAQで解決できた」との声

● Web会議の開催数は増加したにもかかわらず、関連の問い合わせは減少した

● 異動時の引き継ぎの一環としてもFAQを活用し始めた

導入の背景

内部資料のペーパーレス化やオンライン申請などに注力

人口約40万人の中核市である宮崎市は、県内の都市機能が集積する一方で、食・観光・スポーツ・文化など魅力あふれるまちです。近年では、リゾート感あふれる「青島地区」が注目を集めており、観光客や移住者が増加しています。

DXに関しては令和5年度より、デジタル人材を育成しボトムアップによる市のデジタル化を推進することを目的に「デジタル化推進委員」を各部署に配置し、デジタル化推進の課内調整やとりまとめなどを行う体制をとっています。また、同年より新設された「デジタル支援課」が中心となって内部資料のペーパーレス化やオンライン申請などに注力している状況です。私が所属する「情報政策課」も連携しつつ、全庁的にDXに取り組んでいます。

情シス担当職員の負担軽減とナレッジ共有による業務改善を目的にFAQシステムを導入

宮崎市では、情報システム部門の担当者に対する内線での問い合わせが非常に多くありました。担当者は問い合わせ対応に追われ自身の業務を進めることができず、時間外業務を余儀なくされていました。そこで、簡単な内容についてはFAQとして掲載し各自で調べることで問い合わせを削減し、担当者の負担を軽減するためにFAQシステムを導入することにしました。

もう1つの導入目的はナレッジ共有による業務改善です。ナレッジが属人化しており、担当者不在時の対応や異動時の知識の継承に課題を抱えていました。自治体では庁内で転職するかのように、それまでと全く異なる業務を扱う部署に異動することは珍しくありません。FAQシステムを活用して組織全体で知識を共有することで、官公庁ならではの多種多様な業務に対応しやすくなるのではと考えました。


導入の決め手

誰でも抵抗なく利用できそうな、わかりやすい画面と操作が決め手となった

「ふれあいコンシェルジュ」を選んだ最大のポイントは「使いやすさ」「わかりやすさ」です。おそらく、これまでFAQシステムを使ったことがない職員が多いため、使い方が複雑なシステムでは利用のハードルが高くなってしまいます。シンプルな画面で直感的に操作できる「ふれあいコンシェルジュ」なら、誰でも抵抗なく気軽に利用してくれるのではと考えました。

また、AIが搭載されており、検索するとFAQが最適な順に複数表示されるしくみに利便性を感じました。


運用の工夫

リリース前の周知活動によりスムーズに運用を開始できた

「ふれあいコンシェルジュ」の導入が決定してからリリースまでは約3ヶ月でした。その期間で「情報政策課」では、FAQとして掲載すべき質問を職員から募集し、集まった質問に対する回答を用意する形でFAQを作成しました。カテゴリは2階層にできるため、大カテゴリを「部名」、小カテゴリを「課名」とすることで効率的に回答を調べられるようにしました。

リリース日より前にシステムの概要やFAQの作成方法を周知しました。その結果、ある程度職員に認知された状況でスムーズに利用を開始できたと思います。


FAQのメンテナンスに関しては、疑問点が出たらその都度、各課でFAQを登録しています。ただし、法律や制度を取り扱う部署では法改正の影響で大幅なFAQの入れ替えが発生するため、「ふれあいコンシェルジュ」管理者である私が一括修正を代行することもあります。


得られた効果

Web会議の開催数は増加したにもかかわらず、関連の問い合わせは減少した

職員から「『ふれあいコンシェルジュ』で調べて解決できた」「わざわざ電話する必要がなくなった」という声をかなり聞いています。実際に職員の声を聞くと導入効果を実感しますね。

問い合わせを受ける立場としては、特にWeb会議に関する問い合わせが減ったと感じています。「ふれあいコンシェルジュ」導入以前は、情報システム担当者が会議室に同行して機材の使い方を教えることもありました。しかし現在は、「スピーカーの音が鳴らない」「マイクが使えない」などの疑問点を各自がFAQで調べて解決できているようです。Web会議の開催数は増加したにもかかわらず、関連する問い合わせは減少しました。

異動時の引き継ぎの一環としてもFAQを活用し始めた

今年度から、異動時の引き継ぎの一環としても「ふれあいコンシェルジュ」を利用し始めました。これまで異動の際は「引き継ぎ書」のみで引き継ぎを行っていましたが、文面だけだとわからない部分も多いんです。前任者も新たな業務の引き継ぎで忙しいため聞きにくい状況にありました。そこで、「こういったときはこうする」という引き継ぎ内容をFAQにして掲載することにしました。前任者に何度も聞く必要がなくなり、以前より効率的になったと思います。


今後の展望

利用率向上のために周知活動を継続したい

まだ「ふれあいコンシェルジュ」でのFAQ検索が完全に定着したとは言えない状況です。そのため、FAQに掲載している内容の問い合わせを受けた際には「次からはFAQを見てくださいね」と案内するようにしています。また、研修の場で「ふれあいコンシェルジュ」の周知活動を行うこともあります。グループウェアでの通知などはもちろんのこと、こういった地道な活動も重要だと考えているので利用率向上のために継続していきたいです。

「新人向けの学習ツール」など新たな活用方法を模索

全庁的にみると部署によってFAQの数に偏りがあります。今後はFAQを作りにくい部署でも利用できるよう、様々な活用方法を見出していければと考えています。

現在は「新人向けの学習ツール」として利用できないかと考えています。宮崎市では年度途中の採用が増加しているのですが、その場合、年度当初と比較して研修が少ない状況にあります。短い研修期間で知識を増やす必要があるため、気になることを「ふれあいコンシェルジュ」でどんどん調べて知識を蓄えるという使い方ができそうだと考えています。


ふれあいコンシェルジュの資料は下記よりダウンロードいただけます。一度ご覧になってみてください。

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